初級者~中級者向け 知識

【知識】WordPressで投稿・固定ページのテンプレートを作る方法

WordPressの知識
この記事は約6分で読めます。

文中の説明画像をクリックすると拡大します。

Pocket

ページや投稿ごとに違うデザインで表示させる

WordPressでは、テーマを差し替えることにより、様々なデザインを選ぶことができます。さらに、固定ページごと投稿ページごとに、それぞれ違うテンプレートを指定できるようにすることができます。

例えば、会社概要ではサイドバーがあるデザイン、お問い合わせはサイドバーがないデザインにする、といったことが可能になります。

もともと、WordPressは一つのWebページが複数のテンプレートファイル(部品)が組み合わさってできています。まるでおもちゃのブロックのように、作られた塊を必要に応じて組み立てて、一つのページが構成されます。

ここに、投稿・固定ページ用のオリジナルのテンプレートを追加すると、編集画面でそのテンプレートを選択できるようになり、レイアウトを変更することができます

テンプレートの概念、テンプレートとは何か、の詳細はこちらを参照してください。

【知識】WordPressのテンプレートファイル、テンプレート階層とは?
WordPressのテンプレートファイルとは、Webページを構成するパーツとなるファイルです。ページを表示させるために組み合わせて使われます。全体を作る骨組みだったり、ヘッダ、フッタ、あるいはコンテンツ部分を受け持ったりと、ファイルごとにそ...

テンプレートファイルの作り方(既存のファイルをコピーする場合)

オリジナルのテンプレートファイルを作成するには、テーマをカスタマイズする必要があります。

テンプレートファイルの作成は、使用するテーマごとに行う必要がありますが、Twenty Sixteenなら、ほぼ全てのWordPressのバージョンでインストールされているため、今回Twenty Sixteenを例として使用します。

元となるテンプレートをサーバーからローカルにダウンロード

FTPツールやサーバーのファイルマネージャーなどの機能を使って、WordPressに接続してください。

WordPressの一番上の階層が表示されるのでフォルダを選択して「wp-content」→「themes」→「twentysixteen」と選択し移動します。

その中からpage.php(テーマによってはこのファイルは無いので、その場合はindex.php)をダウンロードします。

テンプレートファイルを更新

ダウンロードしてきたファイルの名前を変えてください。任意の名前でOKですが、拡張子の.phpは変更しないでください。

ここでは例として、ファイル名を「custom_template.php」とします。

ファイルを開き3行目に「 * Template Name: <任意のテンプレート名>」という行、さらに次の行に「 * Template Post Type: post, page 」という行を追加してください。

下記のように変更します。(テンプレート名は任意ですが、ここでは「カスタムテンプレート」としました)

[変更前]

<?php
/**
* The template for displaying pages
*
* This is the template that displays all pages by default.

[変更後]

<?php
/**
* Template Name: カスタムテンプレート
* Template Post Type: post, page
*
* The template for displaying pages
*
* This is the template that displays all pages by default.

 

ちなみに、ここの変更だけでは、テンプレート名が変わってTemplate Post Typeが追加されただけで、page.phpと比べて、まだレイアウトや内容は変わっていません。

オリジナルのテンプレートであるという確認をするための例として、タグを追加します。
※これは念のための確認なので、必要な作業というわけではありません。

18行目に「オリジナルのテンプレート」という文字を追加します。これで、とりあえずオリジナルのテンプレートだと見分けることができます。

[変更前]
get_header(); ?>

<div id="primary" class="content-area">

[変更後]
get_header(); ?>

<p>オリジナルのテンプレート</p>

<div id="primary" class="content-area">

テンプレートファイルの作り方(新規にファイルを作る場合)

新規でテンプレートを作る場合には、既存のファイルをダウンロードする必要はありません。

「custom_template.php(ファイル名は任意)」を作り、冒頭に以下のように記述します。これを書くことで、テンプレートファイルだと認識されます(「カスタムテンプレート」という名称は任意です)。

<?php
/*
Template Name: カスタムテンプレート
*/
?>
以下に、テンプレート内容のコードを書いていきます。
<h2>オリジナルのテンプレート</h2>

・・・

アップロードを行い投稿画面で確認

編集したファイルを、テーマのディレクトリ(コピーして作った場合には、元のファイルをダウンロードしたディレクトリ)(「wp-content」→「themes」→「twentysixteen」)にアップロードしてください。

そして、管理画面から「投稿一覧」を選び、何でもよいので、これまでに投稿したページを選びます。

選んだ投稿の編集画面へ移動すると、画面右側に表示される設定の一番下に「テンプレート」というプルダウンが追加されています。

プルダウンを選ぶと、先ほどアップロードしたファイルのTemplate Nameに記載した名前(「カスタムテンプレート」)が追加されて選べるようになっています

custom_template.phpを自分なりに編集して、違うレイアウトや内容を作りこんでいきます。

そして、投稿ごとに管理画面で「カスタムテンプレート(名前は任意)」に切り替えることで、custom_template.phpに記述したレイアウトや内容を適用することができます。

「カスタムテンプレート(名前は任意)」に切り替えて、ブラウザで確認すると、さきほど確認のために入れておいた文字列が表示されて、テンプレートが切り替わっていることがわかります(これは必須作業ではありません)。

テンプレートファイルの詳細

「Template Name」を記述する意味は、このファイルがテンプレートファイルですという宣言をするとともに、編集画面で選択できるようにするためです。

「Template Post Type」は、このテンプレートを適用するテンプレートのタイプをカンマ区切りで指定します。

  • 「post」投稿タイプのみでこのテンプレートを選択できます
  • 「page」固定ページのみでこのテンプレートを選択できます
  • 「post, page」投稿、固定ページどちらでもテンプレートを選択できます
  • 「post, page, news」投稿タイプ名(例:news)を追加することで、カスタム投稿タイプにも利用できます

ここまでで、テンプレートファイルを選べるようになりました。

テンプレートファイルはいくつでも登録できます。必要な分、今の手順で作成を行いましょう。

各ページタイプについての詳細は、以下のページをご覧ください。

【基本】WordPressのページのタイプ(投稿、固定ページ、カスタム投稿タイプ)
WordPressにおいて、ページのタイプは3種類あります。投稿、固定ページ、カスタム投稿タイプです。カスタム投稿タイプは、通常の記事とは区別したテーマ、あるいはグループ化したいページをまとめるさいに利用することが多いです。

 

まとめ

  • WordPressのページは、テンプレートファイルをもとに表示されている。
  • ページごとにレイアウトなどを変えるために、自作のテンプレートファイルを追加することができる。
  • テンプレートファイルは、固定ページ・投稿ごとに選択して利用することができる。
Pocket