地球の重力はどこまで有効なのか

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2012年10月14日、アメリカのニューメキシコ州上空の高度3万9,000mという高さから、ある男性が地上に向けてダイブしました。

彼の名はフェリックス・バウムガートナーさん(当時43歳)、オーストリア人で元パラシュート部隊兵士です。

成層圏まで上昇するための気球付きのカプセルから飛び降りた彼は、地球の強大な引力に引っ張られ、落下します。

落下速度は、やがて音速を超え 、時速1,342kmというスピードにまで到達します。

 

9分3秒の間、バウムガートナーさんは地上に向かって落ち続けました。

やがてパラシュートが開き、彼は無事地上に降り立ちました。そして、しっかりとした足取りで歩き、関係者とともにダイブ成功の喜びを分かち合ったそうです。

このとき彼は、当時の「自由落下による最高落下速度記録」を達成したそうです。

 

高度3万9,000m(39km)というのは、成層圏という層の中で、平均的な航空機の飛行高度の3倍にもあたる高さです。

この空間に、もし、何も防護服を付けずに生身の状態で放り出されたら、気圧の関係で血液などの体液が沸騰し、全身の水分が蒸発してしまうとのこと。

フリーズドライの原理だそうです (^-^:)

実際には、宇宙服のような防護服をつけていたので大丈夫でしたが、それだけ高度が高く、命を危険にさらしていたということです。

大丈夫と言っても、バウムガートナーさんは、落下の途中で脳に血液が集中する状態になり、意識を失いかけたそうです。

「なんでわざわざそんなことするの?!」

という声が聞こえてきそうですが、この人は以前から様々なベースジャンプや高高度からのフリーフォールをクリアしてきた人で、高いところから飛び降りるのが好きなようです。

とにかく、体全体を使って「地球の重力を体感」している人です。

 

50秒あたりから、バウムガートナーさんのフリーフォール動画が始まります。

 

※「引力」と「重力」は、意味が違います。「引力」とは「二つの物体が互いに引き合う力」。「重力」は「(地球であれば)地球上の物体を地球に引きつける力。<引力> + <自転による遠心力>」だそうですが、ここではあまり気にせずに混ぜて使っています。

 

さて、地球の「重力」のお話ですが、地上を離れて宇宙に上昇していくと、「重力」はどこまで有効なのでしょうか。

バウムガートナーさんの場合には、ダイブ後すぐに超スピードで落下したぐらいなので、 地上39kmの高さでは、まだまだ地球の重力が強いわけです。

でもさらに上昇すると、どこかで重力から解放されて、無重力状態になるのだと想像します。

宇宙では重力がなくなって無重力になるのだ、と。

 

確かに「無重力状態になる」のですが、「重力がなくなった」わけではないようです。

というのも、「重力は、どれだけ離れても永遠にゼロにはならない」そうです。

言い換えると、たとえ「無重力状態」であっても「重力の影響を受けている」 と。

 

例えば、宇宙船に乗って地球からどれだけ離れたとしても、地球の重力がゼロになることはなく、限りなくゼロに近くなっていくけど、重力の影響は永遠に続くのだそうです。

 

何か宇宙の深淵を見るようで、ちょっと怖さを感じますね。

 

しかし、やがて宇宙船にとって状況は変わるでしょう。

宇宙船が地球を離れて行って、月に近づいていくとします。

このとき、ある位置においては、地球の重力よりも月の重力の影響の方が大きくなります。

つまり、月の重力の圏内にいることになります。

これを「重力圏」というそうです。

 

今、地球から離れて行くことを想像しましたが、興味深いシュミレーションとして、地球の内側に入っていくと「重力」はどうなるのでしょうか?

「重力」とは、重いものに引きつけられる力ですので、引きつけられる方向は、その重いものがある方向、ということになります。

地上にいる時は、重いもの(地球)は足の下にあるので、下に引きつけられます。

地球は球形ですから、「地球の中心」に引っ張られるわけです。

ところが、地上から地中を掘り進んで行って、地球の中心まで行ってしまうとどうでしょう?

重いものは全て自分の周りにあることになり、地球は球体ですから、周囲全部に引っ張られることになります。

このとき、重力は相殺されて「ゼロになる」のだそうです。

???

頭が混乱しますね ( ̄‐ ̄)

実際には、計り知れない圧力がかかるため、もちろん地球の中心に行くことは不可能だそうですが。

 

「重力」というと、比喩的な意味で、我々の生活の中にいっぱいあると思います。

例えば、興味深い人気者がいれば、「重力」が働き、その人の周りに人が集まります。

その人が嫌われたり、みんなが興味を失ったら、別の人のところに行って、別の「重力圏」のとりこになるかもしれません。

 

商品にも、サービスにも、ビジネスにも、「重力」は存在するでしょう。

今までは「楽天」の重力圏内にいたけど、今は「アマゾン」の重力圏内にいるとか。

ビジネスをしようとすれば、おそらく誰もが自分のサービスの「重力」を大きくして、人気を集めたくなりますよね。

 

その「重力」の源が何なのか、とても重要に思います。

価格の安さか、対応の早さか、知名度か、希少価値か、利用者のニーズを追求したことか、人を感動させることか・・・。

これらの要素が複合して、大きな「重力」を生み出すのかもしれません。

自分がどういう「重力」を持てるのかどうしたらその「重力」が大きくなるのか、よく考えたいですね。

 

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