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サーバーって何?
サーバー(Server)とは、複数のユーザーやプログラム(つまりクライアント)にサービスを提供するコンピュータ、またはそのコンピューターに入っているWebサーバーやFTPサーバーなどのソフトウェアのことを言います。
一般にサーバーは、高性能で情報処理に特化したコンピューターです。私たちが使っているパソコンのさらに高性能なものとイメージすると、わかりやすいかもしれません。
そしてサーバーの中には、Webサイトの情報を管理しているWebサーバーや、メールの情報を管理しているメールサーバーなど、それぞれ役割に特化したソフトウェアが入っています。
この関係から言うと、サーバーとは様々なソフトウェアを管理するコンピューター、Webサーバーやメールサーバーはサーバーの中にインストールされたソフトウェア、と言えます。
例えば、Webサイトを運営する方は、レンタルサーバーなどを借りていることが多いでしょう。この場合、レンタルサーバーとして有名なロリポップやエックスサーバーの一部の領域を、Webサーバーやメールサーバーとして借りている、ということになるのです。
最も身近にあるWebサーバーとは
Webサイトを作るうえでは、ソフトウェアの中で一番身近なものはWebサーバーです。
Webサーバーとは、Webサイトを表示させるソフトである「Webブラウザ」に対してHTMLや画像などの表示を提供するプログラムおよびそのプログラムが動くサーバーコンピューターのことです。
Webサーバーは、Webブラウザと情報のやり取りをして、Webサイトを表示させるのです。
Webブラウザの代表的なものには、以下のようなものがあります。
- Internet Explorer(インターネット エクスプローラー)
- Google Chrome(グーグル・クローム)
- Firefox(ファイアフォックス)
- Safari(サファリ)
Webサイトを閲覧するとき、「Webブラウザ」がWebサーバーに情報を引き出すよう要求します。すると、WebサーバーからWebブラウザに情報が送り返され、Webサイトが表示されます。
Webサーバーにはその他に、以下のよう様々な役割があります。
- データベースサーバーと連携し、WordPressなどのCMSサイトを表示する
- 状況に応じて、Webサーバーのデータを保護し、アクセス制限をかける
- ドメインでWebサイトにアクセスできるよう、DNSサーバーと連携する
- ブラウザからの要求が間違っている場合、それが間違った指示であることを伝える
このように、インターネットを介してWebサイトなどのWebの情報を総合的に管理しているものが、Webサーバーです。
Webサイトを運営するためにサーバーは必要
Webサイトを運営するためには、そのデータを置いて要求に応じて表示するために、Webサーバーが必要です。WordPressを使う場合には、データベースサーバーと連携することでWebサイトを表示します。
多くの場合、そのWebサーバーの定まった領域を、レンタルサーバー会社と契約して借りるのです。
よく、「サーバーはインターネットにおける土地のようなもの」と比喩されることがありますが、レンタルサーバーなどがこの表現に当てはまります。
あるいはこんな例えでしょうか。
賃貸物件は、土地(サーバー)と住所(ドメイン)と家(Webサイト)を全て合わせて借りることになるでしょう。しかし、Webサイトを公開するためには、サーバー(土地)とドメイン(住所)とWebサイト(家)を、基本的には別々に手配して契約・準備する必要がある、ということになります。
無料ブログなどのサービスは、これらを一括して無料で貸し出しているわけです。
サーバーを借りるには、どんな方法があるの?
サーバーを借りるときには、規模やカスタマイズの幅などで様々なタイプがあります。特徴ごとに分けたサーバーを以下で紹介します。
共用サーバー
多くのユーザーはこの共用サーバーをレンタルしていると思います。同じサーバーで別な領域を他の人が利用している、つまりマンションの一室を借りる感覚です。
そのため、他の人のWebサイトでアクセス負荷が高くなると、自分のWebサイトも影響を受ける可能性があるなどのデメリットがあります。しかし、その分価格は安く提供されています。
実に多くの共用サーバーが存在しますが、有名なレンタルサーバー会社の例としては以下があります。
- 「ロリポップ!」:月額100円~
- 「エックスサーバー」:月額900円~
- 「さくらのレンタルサーバ」:月額129円~
そもそも、WordPress対応サーバーとはどのようなサーバーをいうのか、こちらを参考にご覧ください。
専用サーバー
その名の通り、契約者専用のサーバーを利用できます。
マンション形の共用サーバーとは違います。そのため、他の人のサイトの影響を受けることがありません。例えば以下のようなタイプがあります。
- セルフマネージド:管理者権限があり自分で全て管理する
- マネージド:管理者権限がなく、サーバーの保守・運用を業者に任せる
カスタマイズ性が高く自分で全て管理したいなら「セルフマネージド」ですが、これは高度な専門的知識が必要です。一方「マネージド」であれば、難しい設定などは業者が行ってくれるので、比較的簡単に運用することができます。
有名なレンタルサーバー会社として、以下のようなものがあります。
- 「GMOクラウド 専用サーバー」:月額9,334円~
- 「さくらの専用サーバー」:月額9,720円~
- 「WADAX」:月額17,820円~
VPSサーバー
物理的なサーバー自体は他の人と共有する形になりますが、サーバーの中に仮想サーバーが割り当てられています、割り当てられた仮想サーバーは契約者専用のものなので、管理者権限もあり自由に操作することが可能です。こちらも専門的な知識が必要なのと、一部の機能は共有することになります。
他の人のサイトの影響は受けにくいですが、全く影響を受けないわけではありません。
有名なレンタルサーバー会社として、以下のようなものがあります。
- 「GMOクラウド VPS」:月額968円~
- 「さくらのVPS 2G」:月額643円~
- 「ConoHa VPS」:月額739円~
個人でWordPressサイトなどを運営するなら、共用サーバーで十分かと思います。しかしWebサイトの規模によっては、VPSサーバーや専用サーバーを利用した方が、安定したサイト運営ができるでしょう。
まとめ
- サーバーとは、複数のユーザーやプログラム(つまりクライアント)にサービスを提供するコンピュータ。
- Webサーバーとは、Webブラウザに対してHTMLや画像などの表示を提供するプログラムおよびそのプログラムが動くサーバーコンピュータのこと。
- Webサイトを運営するには、サイトデータを置くサーバーを手配することが必須。